
昨日に引き続き今日も芦沢央さんの小説です。
小説『罪の余白』著:芦沢央
主人公(安藤)の娘(加奈)が学校の4階から身を投げ死亡した。
安藤は生きる希望を失ってしまった。
そのころ加奈の死亡で焦っている二人がいた
加奈をいじめていた咲と真帆だった。
二人は加奈をいじめており、学校のベランダから転落した原因を作っていた
咲は芸能界入りを目指しておりプライドも高い。
そのため、この事実は絶対にバレてはならないのだ・・・
咲は加奈が日記をつけていることを思い出し、加奈の父親(安藤)がどこまで知っているのか、お焼香を上げに安藤の家まで行く。
そこで安藤から「日記があるかもしれない」と咲に言い、パソコンを見てもらう。
そこで日記が見つかり安藤は加奈がいじめを受けていたことを知る。(咲の目の前で)
安藤は血走った目で「許せない」繰り返す・・・
咲の冷徹な人間性
咲は芸能界入りを目指しており、クラスメートからも所謂ちやほやされる存在。
自分の経歴に傷がつくことは許されない。だから、なんとしてもこのいじめの事実はバレてはならない。
加奈の父親(安藤)がいなくなれば、すべてが解決する
そう考えます。
父親を殺す計画の中で、どんどんと咲の救いようのない冷徹な人間性を垣間見ることが出来てしまいます。
読み終わったあと、「加奈ってやつは心底最低な奴だな」と思いましたし誰しもが思うことだと思います。



安藤の復讐
安藤は色々なことから咲が娘の死の原因を作ったことを突き止め復讐計画を企てる。
決して正義とは言えない悲しき正義という感じがして、悲しくつらい想いになります。
安藤の復讐はどんなものなのかは読んでもらえればと思います。



まとめ
本作も、ハラハラドキドキしながら一気読みしました。
読了後に知ったのですが、どうやら映画にもなっているみたいです。
映画のキャストを見ましたが、内野聖陽さん、吉本実憂さんはどちらもぴったりの配役だと感じています。まだ見てはいないのですが、今度機会があれば見てみたいと思います。
ファンである芦沢央さんのデビュー作ということですが、発売時期にこれを読んでいたら次回作以降が楽しみでしょうがない日々を過ごしていたと思います。