今回は下村敦史さんの「同姓同名」を読んで記事を書いていきます。
帯にある「登場人物全員、同姓同名」という文言に興味を持ったことがきっかけでこの本を手に取り購入しました。
同姓同名 著:下村敦史 ネタバレ無しで紹介 【登場人物全員、大山正紀】
登場人物が全員、同姓同名ということがこの本の最大の特徴です。
その登場人物の名前は「大山正紀」
この大山正紀しかこの本には出てきません。
他にも数名人物が出てきますが、名前が出てきません。
「天然パーマのクラスメイト」という感じで登場してきます。

あらすじ
幼女惨殺事件がある街で発生しました。
その残酷な事件は日本中に衝撃を与え、犯人に憎悪の感情を抱く人がかなり多くいました。
そしてその残酷な事件の犯人が捕まりました。
犯人は未成年でした。本来なら名前は出ることはありません。
しかし、現実世界では基本的にはあり得ないと言える展開で犯人の名前が世に出てしまいました。
その名は「大山正紀」
名前が世の中に出たことにより全国の「(犯人ではない)大山正紀」さんの人生に影が落ちてしまいます。
衝撃的な犯人と同姓同名だったことで人生を狂わされた大山正紀さんたち・・・
7年後に刑期を終えた(犯人の)大山正紀が世に戻ってきてしまいます。
それがきっかけで世の中が忘れかけていた「大山正紀」という名前がまたしても注目されてしまいました。
(犯人の)大山正紀によって人生を狂わされた(犯人ではない)大山正紀たちが「大山正紀、同姓同名被害者の会」を作りました。
そして、犯人の大山正紀を探し出そうとします。
しかし、同姓同名の(犯人ではない)大山正紀にもそれぞれの秘密がありました・・・
登場人物が全員同じ名前
最初にも書いていますが、この本人は「大山正紀」しか名前が出てきません。
しかも2,3人という人数ではなく10人近く登場してきます。
ブックメーターの感想にも散見されましたが
「どの大山正紀か分からなくなる」問題が発生します。
この記事を書いている私も例外なくどの大山正紀か分からなくなりました。
この本を読むにあたり大事なことなのですが
この「どの大山正紀分からなくなる」問題はあまり気にせずに読み進めてください
今出てきている大山正紀はどの大山正紀なのかと分からなくなっても読み進めたとしても最後に待っている「どんでん返し」はしっかりと味わうことが出来ます。
大事なことなのでもう一度記しますが
どの大山正紀か分からなくなっても気にせず読み進める
これが大事です。
まとめ
今回は、下村敦史さんの「同姓同名」の紹介を記事にしました。
僕は「ありそうでない」レベルの珍しい名前だと自負しています。そのため、時々自分の名前をネットで検索したことがあります。
その時に自分と同姓同名が殺人犯だったということは今のところ経験にありません。
この「同姓同名」という本は世の中に衝撃を与えた事件の犯人と同姓同名の人に焦点を当てた本です。
同じ名前ということだけで、人生を狂わされる様子は読んでいて悲しい気持ちにすらなりました。世の中で実際に同じ経験をしている人がいるのかな・・・と少し考えました。
どの大山正紀か分からなくなる問題をあまり気にせずに読み進めることでこの本の面白さを体感できると思います。
最後の最後まで「どんでん返し」が待っていますので良かったら手に取ってもらえると幸いです。