内容
幼い子供が殺される
しかも幼い子供は性的虐待を受けていた・・・
この物語の始まりはここから始まります。
・幼い子供を持つ親(保奈美)
・事件を捜査する刑事(坂口と谷崎)
・剣道の指導をする学生(真琴)
この3者それぞれの視点から物語は語られています。
保奈美
長い不妊治療の末、ようやく我が子を出産。
同じ地域で発生した幼児殺害事件を知り「我が子にも同じように犯人の魔の手が忍び寄るのではないか」
と考えた保奈美は決心します
我が子を魔の手から守る!!
・我が子にスカートをやめさせズボンを履かせる
・家から不審者がいないか外を監視し、不審者がいればすぐに警察に通報した
しかし、以前犯人は逮捕されない。
もう誰も信用できない
保奈美は自ら動いて不審者の家に忍び込むんだ。
しかし、そのころ第2の殺人が起きてしまう・・・
真琴
実はこの真琴が犯人です。
ということが本を読んでいると早々に分かります。
読んでいて「え?もう犯人わかるの??この先大丈夫???」と思ってしまったほどです。
しかし、ここからが面白かったです。
犯人の真琴は性的虐待をしていなかった・・・
誰が何のために性的虐待をしたのか・・・
犯人の真琴も分からない事実が出てきて小説としてはますます面白くなります
二人の刑事
この事件の捜査を担当している二人の刑事は保奈美のところはもちろん犯人の真琴のところにも聞き込みに行っていた。
保奈美の執拗な電話などに手を焼きながらも「母親の勘」というものを気にしていた。
二人の刑事も真琴が怪しいと思っていた
そんな時に「蓼科秀樹」が犯人だと連絡が入る
「蓼科秀樹」その人物は保奈美が不審者として通報していたのだった・・・
やはり「母親の勘」は見えざる何かを手繰り寄せるのか
3人の視点が一気につながる
主な登場人物として紹介した3者それぞれの視点で書かれていた物語ですが
最後に一気につながります。
いくつも散りばめられた謎が少しずつ解けていくのですが、それがさらっと書かれています。(さらっと驚愕の真実が明かされます。)
この本に描かれているのは「母の愛」です。
※読み終わってからこれを見ると、分かります※

まとめ
この本の帯には「ラスト25ページで世界が変わる」
とありますが、まさにその通りでした。
犯人の名前が「真琴」であるということもこの物語を語る上で必要なスパイスとなっています。
綿密に張られた伏線の数々
それが明かされた時の衝撃
しかもそれをさらっと描かれている
全てが一つに繋がり分かった時に、様々な伏線を見ると「だから○○だったのか」と思えること間違いなしです。
2度読みしたくなる人もたくさん出てくると思いますよ