イマドキ部下のトリセツ 感想・まとめ
部下を持つ上司の立場にある方はもちろん、部下を持たない人にも勉強になる一冊となっています。
『イマドキ部下』とあるので若い部下との接し方を書いていそうなイメージを持つと思いますがそれだけではありません。
各世代に分けてそれぞれの世代に合った対応を説明してくれています。
現在、部下を持っていない人でも他の世代の人がどんな特徴があるのか分かるので、とても勉強になります。
イマドキ世代の分け方(年代は目安と考えましょう)
- バブル世代・・・1988年~92年に大学を卒業した世代。
- ロスジェネ世代・・・バブル崩壊後の1993年~2000年代前半に大学を卒業して就職を迎えた世代
- ゆとり世代・・・1987年~2004年生まれの“ゆとり教育”を受けた世代(現在20~30代)
- さとり世代・・・ゆとり教育が終わったあとに義務教育を受けた世代
イマドキゆとり世代の特徴
1.「出世しなくていい」「社長になんかなりたくない」というのが本音
2.上司がしゃべったことはスマホで筒抜け
3.打たれ弱いイマドキ部下には「怒っているわけじゃない」と伝えてから話す
ゆとり世代の先頭の世代である僕としては、よくわかる内容となっています。
特に1と3は同意です。出世しなくていいというのは周りの同僚もよく言ってますね
ゆとり世代に効く魔法の質問
「君ならどう判断する?」「君はどう思う?」
ずさんな仕事を怒るのではなく、こう問いただすことで「自分で考え、どこがダメだったのかどこがずさんだったのか」が分かるようになる
イマドキ部下を覚醒させる魔法の質問
ロスジェネ世代の特徴
・出世してめんどくさい部下の管理をしたくない
・職場の人間関係にこだわらずクールに転職が当たり前
・上に行ける能力はあるのに行こうとしない。そつなくこなしていればリストラされないと高をくくっている
年上バブル世代部下のトリセツ
・「根拠なき自信」の持ち主 ★最大の特徴★
・肩書を外されたとたんにやる気をなくす「元管理職」が多い
バブル時代は「やればなんとかなる」で乗り切れた時代なので「根拠なき自信」を持っている。
ロスジェネ世代と比べると
例:難易度の高い部署の管理職を打診された時
ロスジェネ世代・・・仕事のハードさと報酬の低さが割に合わないと判断して躊躇する
バブル世代・・・やっていく自信はなくても「頑張ります」と受け入れる
こういった「根拠なき自信」を持った上司の部下になった若者たちは苦労することになる
その他書かれている事
・イマドキ部下の評価の仕方
・イマドキ部下が自ら動き出すコーチングのやり方
・キャッシュレス世代のやる気がどんどん高まる「社内ポイント付与の仕組み」の作り方
3つ目の社内ポイント付与の仕組みは実現すれば、やる気が上がり職場の雰囲気も良くなりそうと感じた。同時に「本当に実現可能なのか?」とそもそもシステム的に可能なのかという疑問はぬぐえませんでした。
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まとめ
ここで少し個人的な話になりますが、この本を読んでいる時期に実際に職場でこんなことがありました。
僕は、介護施設で介護職員として勤めてますが他の部署の人たちと協力して、ある行事の計画・準備をしていました。
話し合い中に、他部署の上司が僕の横に来て言いました。
「本番当日に、動けてなかったら許さんからな!これがうちのやり方やから」と満面の笑顔でさらにはドヤ顔で言ってきました。
この本を読んでいる時期だったというのもあり「なんだこのクソ上司が!」と内心思ってしまいました。
というのも
今の時代は、上司が部下に合わせることが大切
だから「これがうちのやり方だから!」というのは全く逆を言っていることになると思ったのです。今でも思ってます。
「本番、当日に動けんかったら許さんから」というのもパワハラ以外の何物でもないと思いますが・・・
「イマドキの若者は・・・」とため息まじりに愚痴をこぼしあっている場面をよく見ますが、そんな若者に対応していくのがこれからの時代の本当の意味での「良い上司」と言えると思います。